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卵焼き器 育てるつもりが育てられ

娘の食にまつわる話です。

以前は好き嫌いなく出したものを舐めるように平らげるフードファイターだった娘に、最近好き嫌いが出てきました。

それでも変わらず食べるおかずが、だし巻き卵・卵焼き
同じ具材を使って卵炒めを作ってもあまり興味を示さず、手を伸ばしません。巻いてある形がいいようです。

娘が産まれる前からRIVER LIGHTの鉄の卵焼き器を使っています。
買った当初は「脱・テフロン!鉄のフライパンは一生もの!大事に使い続けて油を馴染ませ、相棒になるよう育てていくんだ!」と意気込んでいました。自分の使い良いように育ってくれるであろうことを期待して。
しかし、テフロン加工の扱いの簡易さやこびりつかない便利さに慣れきっている私には、鉄の火加減や油の量の調整になかなか慣れず、具材もこびりついてしまったり。「思うように使えない…」と、次第にこの卵焼き器を手に取る機会が減っていたのでした。

それが最近、娘が卵焼きなら必ず食べるので、疎遠になっていた卵焼き器と毎日対面するようになりました。

食べなかったおかずでも卵焼きに混ぜるともりもり食べるので、その時々で適当な卵焼きになっています。ある時は、かぼちゃの煮物をペーストにして混ぜてみたり、”ほうれん草としらすのお浸し卵焼き”だったり。
ぼーっとした朝には調味料を入れ忘れた卵だけの卵焼き。「卵本来の味わいを楽しめる卵焼きだよ!」と、まだ言われてもよくわからないであろう娘に言い訳をしながら出してみたりしています。

そうこうするうちに、卵焼き器が喜んでいるであろう火加減、鉄の温度(卵がくっつかないし、美味しそうに卵も巻かれるのを待っているように見える)、油を入れるタイミング、卵を流し入れるタイミングがなんとなーくわかるようになってきました。
火加減や扱いに気を抜いて、ちょっと早いけど卵入れてしまお!とタイミングを早まると、予想通り部分的に卵がくっついてしまい「そやろー?今のタイミングだとこうなるって思ったやろ?あんた、まだまだやで?」と言われているような気がします。だけど「相棒と通じ合ってきたのかも!?」と、私に歩み寄ってくれている気がして嬉しくなります。道具を育てるつもりが、立場は逆転、私が育ててもらっています。

最近、秘密兵器を買いました。
卵焼きつくりにぴったりのワイドサイズのフライ返しです。12cm幅の卵焼き器の横幅ピッタリでくずさず巻ける優れものです。フライ返しの先端部分が少し尖っているので、卵焼きをお皿に移した後、包丁代わりに使って切り分けることもできます。
使う道具が減れば洗い物も減るし、ズボラな私にはありがたいアイテムなのですが、一つだけ欠点があります。卵焼きを巻く私の技術の向上が阻まれます。

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