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【茶の湯】家で楽しむ抹茶とお稽古の抹茶、私の選び方

普段のお稽古の場では先生が抹茶を用意してくださるのでそれをいただいていますが、自分で抹茶を買いにお茶屋さんへ行くと、その種類の多さに圧倒されます。お稽古場で飲んでいるものと同じ抹茶を求めようとしても、私の先生はお茶屋さんから直接取り寄せているので、東京では、買おうとしても販売店自体がなく、今この場では手に入らないということもあります。

お茶屋さんへ行くと、ずらりと並んだ抹茶の茶銘を見て、「昔」「白」とついている銘が多いことに気づきます。
(※抹茶の茶銘「昔」と「白」、製法による「白茶」と「青茶」 も投稿しています)

「昔」がつくのは濃茶向け、「白」がつくのは薄茶向けと、茶の湯では(私の知る限り)相対的にそういう認識があるようですが、それだけを基準にお抹茶を選んでよいのでしょうか?それだけで判断するのは不十分な気がします。

 

<家で楽しむための抹茶>

私の場合…縛りなく、自由に選ぶ。なんでも良い。
というと、身も蓋もないのでどのように選んでいるか、考えてみました。

茶銘は関係なくお抹茶の風味(旨味の濃厚さや軽さ、渋みの強弱、軽やかさ、どっしり(すっきり)とした後味・余韻、香り、色、濃茶にするなら練ったときの艶…はどうかな?)をランク(価格帯)から想像したり、店員さんにお伺いしたりして銘柄を決め、グラム数を選んでいます。

そうは言っても正直そこまでわかりません。
茶カフキ(抹茶を当てるゲームのようなもの)をして連勝できるほど繊細な舌を持ち合わせてもいないので、飲んだ後、前述した風味の表現の中からなんとなく感想が出せるくらい。
「店員さんお勧め通りのまろやかさだなぁ。嬉しいなぁ〜」とか「後味がふわっと消えて軽やかだなぁ」とか「思った感じと違った…」など、ざっくりです。

茶銘に関してはそれこそ流派にも拘らず。薄茶向けの抹茶の茶銘に「昔」がつこうが、濃茶も練れる抹茶の茶銘に「白」がつこうが関係なし。
一つ心がけているのは、封を開けた途端からお茶は劣化が始まりますので、できるだけ少ない量をこまめに買うようにしていることです。

ただ、茶の湯の席で戴くための抹茶なら、選び方も少し変わってきます。

 

<稽古で使うために自分で選んで買う抹茶>

濃茶に練れるか?薄茶向けか?以外に、茶銘に関しても気をつける必要がでてきます。

先ほど、茶の湯では(私の知る限り)「昔」がつくのは濃茶向け、「白」がつくのは薄茶向けと、相対的にそういう認識があると述べました。
例えばお稽古のときに「濃茶用に抹茶を買ってきてね」と言われたときに、濃茶も練れる上等なランクの「〇〇の白」を買ってきてしまうと「え?…なんだか違和感。ちょっとふさわしくないのかな…」となるので注意です。
みなの認識がそうなので、素材としては正解だけど、みなさんが受け入れやすい、それに合わせた茶銘の銘柄を選んだ方が無難な気がします。
また、お茶屋さんによってはその法則?自体が曖昧な場合もあります。つまり、薄茶向けの抹茶の銘に「昔」がついたり、濃茶にも練れるランクの抹茶の銘に「白」がつくことがあるということです。なので、まずは名前だけで判断せずに、しっかり店員さんにお伺いしたり、その抹茶自体が濃茶に使えるものか否かを確認する必要があります。

茶銘には「〇〇御好」と添えられた銘がついているものが多々あります。
この「〇〇」には、今で言うと、その銘柄をつくる際お茶屋さんと一緒にプロデュースした宗匠の名(あるいは、その銘柄の茶銘をつけた宗匠)がはいります。
「〇〇御好」と添えられている銘柄の中から選びたいという場合は、自分の習う流派の宗匠の名の入った抹茶を選ぶと良いかと思います。
「流派のものがない」という場合や「特に御好みは気にしない」場合は、お茶屋さんオリジナルの銘の入ったものから選ぶのが無難かと思います。

以上、選び方はあくまで私個人が気をつけていることなので、ご参考程度に…。
たまに茶銘やパッケージでジャケ買いした抹茶が、思いのほか自分好みの味だった…という面白さもあったり。いろいろ堅苦しく書きましたが、そういう探し方も楽しいです。

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