今でも紅茶に詳しいわけではないけれど、「ここなら間違いない」という好みの紅茶屋さんがいくつかあります。
そのひとつが青山ティーファクトリーさんです。
オーナー自ら厳選したお茶を扱うセイロンティー専門店です。
紅茶に前に…ブレンドティーとシングルオリジンティーについて
ブレンドティー
●日本茶の合組(ごうぐみ)について
私が馴染みのある日本茶は、あるひとつの銘柄に対して、味や香り、水色などお茶の特徴をその銘柄の”目指す味筋”になるよう合組(ブレンド)をしていることが多いです。
それにより同じ銘柄ならば、季節を問わず何なら5年前と今と、変わらぬ味わいのお茶を楽しむことができます。
当たり前にそう思い銘柄を選んで飲んでいますが、本来お葉は自然のものなので、その年の天候や畑の状況、製造過程などにより、その年々に仕上がりが左右されるはず。
「いつ飲んでも変わらぬ品質、変わらぬ味わいを楽しめる」ということは、とても幸せなことだと思っています。
老舗のお茶屋さんなら、それを何年もいうなら何十年もずっと私たちに提供し続けています。とても難しいことだと想像する一方、お茶屋さんの職人魂、技術力のすごさに脱帽です。
話は日本茶に逸れてしまいましたが、ブレンドをしないで提供されるお茶があるということを知ったのは紅茶からでした。
●シングルオリジンティーについて
シングルオリジンティーは単一品種・単一農園のお葉が製品となり、その茶葉本来の個性が楽しめるお茶です。
となると、同じ農園の茶葉でも、その年による風味の違いもダイレクトにわかります。
「今年は天候が良くていいお茶に仕上がっている…」という様なざっくりしたところから、去年よりも香りが強い、甘みがあってバランスが良い、色味が濃い…など、とても具体的に違いがでます。
シングルオリジンティーは毎年同じ農園の茶葉を飲み続けて、その年毎の味わいの違い、個性を知るという楽しみ方ができます。(その点でいうと、日本茶なら新茶がそれに近いかも知れません。)
その年の仕上がりの違いを伺うと、天候の理由もあれば、どうやら製茶工場の具合が良くなかったらしいとか…遠い国のお茶の生産者さんのことなのに身近に感じたり、とても面白いです。
青山ティーファクトリーさんは、オーナー自らが直接に、現地の方を通して農園の状況やそういう事情をよくご存知で、その上で厳選したセイロンティーを私たちに提供してくださっています。
twitterアカウント青山ティーファクトリー(@a_teafactory)を通して、ほぼ毎日「店主の雑記」を発信されています。
農園や現地のこぼれ話のようなこと(何もわからない私たちには「なるほど〜」と思わせてくれるような話題)やお店の状況、混み具合、「次のお茶はいつ日本に届くよ〜」などと言ったことまで発信されています。
それを読むと、私の元へ製品として届いた紅茶は、本来は農作物で、スリランカの農園の人が育み、お葉を摘み取り加工して、船や飛行機に乗って届いたものなんだなぁと愛おしさが増します。
とは言っても、私は隠れファンなので、神保町に遊びに行く時にコソッと外からお店を覗いては「入れるかな?満席だからまた今度…」などと繰り返してばかりでした。娘が生まれると更に直接お店に伺うチャンスを失い、次はいつ行けるだろう?と思うところです。
今回は、ウヴァをお取り寄せしました。
2018年の年末に購入した青山ティーファクトリーさんの「福袋」に入っていたウヴァを飲んだ時に、「これが本来のウヴァの味なんだ〜」と軽く衝撃を受けました。
当時は、紅茶の種類もわからないほどで、「紅茶ってなんだか舌がじりじりするし、苦いし、ミルク入れないと苦手な飲み物…」という存在だったのです。
それが、そのウヴァはお花のような香りと、ウヴァの特徴によく聞く”メンソール系の爽快感”を初めて味わった衝撃的なお茶でした。「これも紅茶なのか!?」というほどに。
その年の、そのウヴァが素晴らしい出来だったかどうかは知りませんが、私には紅茶好きへの扉を開いてくれたお茶だったことに変わりはありません。
「今年のウヴァはクオリティが良いですよ」とのことなので、久しぶりにお取り寄せをさせてもらいました。
「初めまして」のお葉なので、茶葉の量や抽出時間をいろいろ変えてみて、好みの味の淹れ方が見つかるように試してみたいと思います。
こっそり夜のティータイムを励みに、娘の寝かしつけに尽力します。