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【茶の湯】「花は野にあるように」”いれる” 

今年も稽古場の初釜は、コロナ禍のため中止となりました。
代わりに初釜の気分を少しでも…ということで、新年初のお稽古、稽古始めに初釜のしつらえをしてくださいました。

 

昨年、どのように入手しようか…?と頭を抱えていた柳は、無事に知人のお宅からいただくことができたそうです。例年はぐるっと丸く結び柳になっていたのですが、今年は入れられたままでした。

青竹の花入には紅白の椿も添えられています。
花の色にも格があり、白の方が格が高く、白が上、赤が下というように入れます。

茶の湯でみられる茶花は、”花は野にあるように”が基本です。
そのため、花入れに飾るときの表現も「いれる」といいます。

”いけばな”でつかう技術に枝や茎を”ためる”というのがあります。簡単にいると、自分が表現したい形になるように力を加えて曲げることなのですが、そのような手法も極力使わないように思います。(結び柳のように、束るようなことは多少ありますが)

蛇足ですが、”いけばな”では、花器に「いける」と言います。
特に私の習っていた”草月流”では花や植物、さまざまな素材を使って自由に”いけ手”の個性や思いを表現するのが特徴です。

ただ『花を飾る』というシンプルな行為でも、表現はいろいろです。

いけばなの流派によっても、成り立ちや考え、理念も異なります。
以前、さまざまな流派の作品が展示される”いけばな展”に伺ったとき、この作品とあちらの作品なんとなく特徴が似てる??と思い、目線を札に移すと流派が同じだったり。
なんとなくで感じた特徴を言葉でうまく説明できないけれど、後でそれらの流派の成り立ちや考えを知ると「なるほど〜」と自分の中で腑に落ちて嬉しくなりました。

今年の”稽古始め”について書こうと思ったのですが、脱線。
毎年のように年のはじめには「今年こそ、○○をしたい、しよう…!」と気持ち新たに思います。が、年末になり一年を振り返ると…

やりたいことも、身につけたいこともたくさんあるけれど、
まずは、すぐに成果・結果がでることを期待しないで続けてみること。
とりあえず、試しにやってみる。
それから、コロナによる様々な悪影響に負けずに暮らしたい。

稽古始めで、お茶をいただきながら、再びそんなことを考えました。

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